オールデンのチャッカブーツ。クロムエクセル。
こちらは購入時の写真。現在は、履き始めて1年ちょいといった所。
オールデンというとホーウィンのシェルコードバンというイメージがありますが、他の革を使ったブーツも出しています。コードバンと同じタンナー、ホーウィンのクロムエクセルを使用したものもそのひとつです。
クロムエクセルは、コンビ鞣しの油脂が多く含まれた革です。特徴としては、柔らかく、ある程度水にも強い。反面、傷は目立ちやすかったりします。ブラッシングしたりすると、目立たなくなるので、この点はあんまりマイナスでもないですね。
以前紹介した、「宮城興業 MD-10/伝重郎」も同じくクロムエクセルですが、あちらは厚みがあり、かなり硬いのですが、こちらは薄めな事もあり、とても柔らかです。
また、クロムエクセルですが、この後に色を着けていない、ナチュラルのものなので、より革っぽいワイルドさが出ています。
箱から出したばかりの状態がこちら。結構きつきつに詰めてあったので、歪んでいます…最初の写真は、これにシューツリーを突っ込んだ後の写真です。
側面。歪んでます(笑)
ウェルトはストームウェルトです。水の浸入をある程度ですが、防いでくれます。見た目もごつくなって良いので好きなのですが、この辺は好みが分かれるかも。
ソールはグッドイヤーのコマンドソールです。この他、クレープソール(生ゴム溶かしたような方の)モデルもあります。
内側。ステッチは正直、汚いですね。オールデンでもこんななので、アメリカ製にはあんまりこの辺は求めるべきではないのかなぁ、という気がします。
逆。アメリカのチャッカブーツなので、アイレットは2つです。イギリスだと3つですね。踝から踵あたりに目立つ皺がありますが、クロムエクセルのナチュラルは、割とこういう皺が目立つ気がします。この辺も味として捉えられるかどうか、といった所かも。
つま先。油分の多い、ムラのある感じが分かりやすい箇所です。
後ろ。枯れた感じがします。
ここからは最初と同様、シューツリーを入れてあります。シューツリーには皺を伸ばし、型崩れを防ぐ効果があります。今までのよれよれ写真と比べると、はっきりとその効果が分かると思います。
側面から。よれてないと格好いいです(笑)
反対。こっちもよれていないとイメージが変わります。
肝心な履き心地ですが、他の手持ちの靴で一番近いのが、ニューバランスの576UKです。もう一足、別メーカーのチャッカブーツも持っていますが、そちらもワークブーツや短靴より、スニーカーに近い履き心地です。
履いている時の重心が、短靴や靴はつま先よりの甲や踵、もしくは踝にかかる所が、チャッカブーツは足首付近の甲にかかるため、柔らかい履き心地になっています。ソールさえ柔らかければ、ほぼスニーカーです。そのため、初めての革靴に挑戦する人は、チャッカブーツだと慣れやすいんじゃないかなぁ、と思います。
オールデンは評判を良く聞くので、どんなもんかなぁ、という事で買ってみる事にした一足です。コードバンは手入れが面倒そうなので、クロムエクセルにしました。正直、最初履いた時はいまいちな履き心地ですが、慣れてくるとなかなかのものです。
オールデンは中底の下に練りコルクを大量に入れているそうですが、そのせいなのか履き込むと足に馴染んで、柔らかい履き心地になっていきます。長い時間立っていても、疲れづらく、確かに好きな人が多いのも頷けます。紐が蝋引きでほどけやすいので、本当はガス紐に変えたいのですが、この長さのはなかなか売っていないんですよね…。
経年変化の写真はこちら。シューツリーは入れていない状態で、かなり履き皺が入ってきています。油分が多いため、ブラッシングかデリケートクリームのみで手入れをしています。そろそろ、乳化性クリームを塗っても良いかなぁ、くらいの感じですね。
結構いいお値段はするのですが、値段に見合った履き心地ではありますし、アメリカ製の靴が好きだけど、ワークブーツ系よりもうちょっと渋い感じのが欲しい…という人にはおすすめです。自分では、そのうちコードバンの方も欲しいなぁ…などと思っています。
読みました、大変興味深かったです。僕もオールデンのなんとかってやつ持ってたのですが手放してしまいました。チョット悔いてます。
ありがとうございます。以前お持ちだったのはインディブーツでしたかね、確か。
オールデンも、これはこれで良さがあるので、機会があったらまた所有されるのも良いかも。