ストライク・ザ・ブラッド

いい歳こいてラノベばっか読んでいるラノベおじさんですが、ストライク・ザ・ブラッドについて。

原作は全巻読んでいるのですが、先日録り貯めていたアニメ版も見終わったので、その辺も交えてシリーズの感想というか、思った事を。

ストライク・ザ・ブラッドという作品は、ライトノベルの初期からの「ファンタジーRPG」と双璧を為す、「少年少女の物語」の王道を行く話だと思います。仲間と共に手を取り合って、困難に立ち向かうお話ですね。

アニメの方は、どちらかというと姫柊雪菜の物語ですね。アニメという事で、話を細かく描写したり、主人公の暁古城の心情が小説ほど細かく説明するのが難しい事もあり、雪菜をメインに据えた構成にする意図があった事が、Wikipediaの方にも書いてありました。声優の種田梨沙さんが非常に演技が上手い事もあって、確かに雪菜が魅力的に描かれているように思います。

原作の雰囲気や大筋を外さずに、少ない回数で作れる所までアニメ化し、ラストもオリジナル展開できちんとハッピーエンドに持って行く所は、原作を大事に作ったんだろうなぁ、と関心しました。台無しにしてしまう作品も、少なくはないので……。

これに対して、原作の小説の方は、当然ながら暁古城の物語です。強い力を持つが、力だけでは解決できない問題が多い上に、力以外は普通の高校生……だけではなく、この手のにありがちな、超鈍感な少年でもあります。

まあこれだけだと普通なのですが、この主人公の良い所は、納得いかない理不尽な運命に、徹底的に抗って立ち向かい、覆してしまう所です。アニメだと話数の関係で割とさらっと解決してしまっている感じですが、原作だともう少し、困難な状況や問題が発生し、ちょっとこれは無理だろう、と諦めてしまうような場合でも、少しでも希望があるのであれば、仲間と突破口を開き、解決に導く、力強い物語です。

他の作品などでは、足掻いても届かず、結果誰かを犠牲にし、尊い犠牲に対して無駄にしないため……のような展開になる所を、ひたすら何とか誰も犠牲にしないために力を尽くす展開が、とても好きです。

ちょっと横道に逸れますが、小学生~高校の半ばくらいまではライトノベルを多く読んでいて、それ以降は普通の小説や文学系なんかを読んでいました。大人向けのドラマや映画などもそうなのですが、どうも大人向けのもの、というのは何らかの犠牲を経てそこから無駄にしないための解決であったり、ものによっては他の人を全員不幸にしてでも自分の幸福を追求したりだとか、そういう傾向があります。

まあ、それはそれで面白いものもあるのですが、何となく読後感がよろしくなく、言ってしまえば子供向けのアニメ的な展開ではあるのですが、何も犠牲にせずに、理想的な解決を目指す方の話が好きです。その辺で、またライトノベルに戻ってきた感じですね。とはいえ、最近はライトノベルもその辺の、犠牲を伴う話が増えてきてちょっと……という感じでもあります。

同じように、犠牲を出さないようにする、というスタンスで行くと、「終わりのクロニクル」「境界線上のホライゾン」なんかもそうですね。この辺も好きです。

話を本筋に戻すと、この作品は描写の粒度の違いで、アニメ版は姫柊雪菜というキュートな少女が問題の解決のために甲斐甲斐しく助力する少女の物語であり、小説版の方は暁古城という強い意志を持つ少年が、問題の解決のために諦めずに徹底的に運命に抗う物語という、同じ話なのに違う切り口を見せる、面白い作りになったと思います。

原作だと、アニメの方ほど雪菜の存在感も大きくない感じで、ポジションとしては一番近いものの、古城を支えるキャラクターの一人、という所だったりします。メインヒロインが、そもそも各話で違う感じ、みたいな。あと、アニメの前期のOP曲も、どっちかというと原作に近い歌詞ですね。

自分たちの生活でも、何か問題があったとしてぐちぐち口で言うだけだと現実は何も変わらないですし、変えようと挑んでも途中で諦めてしまえばやっぱり変わりません。待っていれば誰かが変えてくれる訳でもないので、そこは自分で強い意志を持って、挑み続けなければならないのです。そうできないのであれば、諦めて納得いかない現実を受け入れるしかありません。変える事を放棄しているんですから。

その辺、昔尊敬する人に言われて自分では変えたい事があれば、諦めたり投げ出したりせずに、細々とした状態になっても続けるようにしているので、古城の姿勢には憧れますし、共感できる部分もあります。こういう、諦めない事を肯定してくれる物語は好きですね。

アニメ版は6巻までの展開となっていますが、原作の最新巻は現在10巻となっています。まだしばらく続きそうですので、楽しめそうです。


「ストライク・ザ・ブラッド」への2件のフィードバック

  1. アニメは雪菜メインなんですね。僕が最高に面白いと思ったのは、娘が未来からやってくるところでした。ターミネーター2を思わせる演出もよかったです。大人買いしようかな

    1. アニメの最後は独自展開ですが、雪菜が報われる形での終わり方になっていますね。確かにターミネーター2を思わせる部分もありましたね(笑)
      原作も面白いので、興味がありましたら是非。原作の方は、もっと各キャラクターにスポットが当たるような展開になっています。

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