中古でも恋がしたい!

学園ラブコメもの。なんとなく気になって読んでみた所、これは面白い!感想は続きに。

二次元にしか興味の無い、エロゲオタクの主人公「新宮清一」が、ふとした事から学校一の不良少女「綾女古都子」を助けた事で、古都子に惚れられてしまい、そこからドタバタが始まるお話です。

清一はかなりの筋金入りで、しかもいわゆる処女厨。プレイしていたエロゲのヒロインが、処女ではなかったため、中古呼ばわりしてディスクを叩き割る、という一頃ネットで話題になったアレを再現しています。

で、先ほど書いたように、ふとした事から不良の古都子に惚れられてしまいます。最初は金髪で不良のテンプレのような格好をしていますが、清一の友人の外崎から清一の趣味や好みを聞き出し、オタクが好きそうとイメージされるような、黒髪ツインテールに変身します。

古都子は清一に告白するも、清一は二次元にしか興味が無い事を告げてそれを断ります。しかし、古都子は諦めず、「お前の理想になってやる。なってみせてやるよ!」とアタックを続ける事を宣言します。

しかし、古都子には「中古」という渾名があり、援助交際をしているなどの噂が……処女厨の清一にとって相容れない古都子にまつわる噂、果たしてどうなっていくのか……という辺りが導入になります。

途中から、清一に近づく声優の卵である初芝優佳、冒頭で古都子を襲っていた尊郷なども出て来て、起伏のある波乱含みの展開になっていきます。

要素だけ拾うと、オタクネタに終始してグダグダする話に思えますが、実際に読むと、清一と古都子の人格や考え方、二人の微妙な関係などの描写がとても良く、何と言うかキャラクターがとても立体的になっています。

清一も頑なな性格ではなく、古都子と時間を過ごしていくうちに、不良というレッテルや、噂のうち幾つかについては誤解によるものであり、本当は良い子である事に気づき、何とかして誤解が解けないか、模索し始めます。

古都子の方も、ひたむきに清一を振り向かせるため、自身もエロゲをプレイしてみたり、毎日手作りの弁当を持って来たり、努力し続けます。あるシーンでは、本当はとても優しい女の子であるのが分かる、何の打算も無い行動に出たり……。

本作では、このようにかなりの部分がそれぞれのキャラクターの心の描写に割かれています。古都子が何でこれほど、清一に惚れ込んだのかの理由も少し苦いような、微笑ましいような気分になります。

タイトルだけだとちょっとイロモノっぽい感じですが、内容自体はとても王道的で爽やかな読後感の味わえる青春ものとなっています。個人的にはかなりお勧めの一作です。

また、早速二巻も出るようなので、楽しみにしたいと思います。


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